本命の要求を通すために、先ずは小さな要求からスタートし、
段階的に要求レベルを上げる方法で、よく交渉で使わる心理テクニックです。
訪問販売のセールスマンが話を聞いてもらうため、
扉を閉められないように靴先をドアの中に突っ込む行為
( foot in the door )に由来しています。
例えば、電話のセールスで
営業:「3分だけでもお話を聞いてもらえないでしょうか」
お客様:「時間がないので3分だけにしてください」
営業:「今、このサービスの無料キャンペーンをやっておりますので、
一度試してみませんか?」
お客様:「無料なら使ってみようかな…」
無料を承諾してもらうと、有料に移すハードルが下がることになります。
こういったテクニックだけに交渉人は頼っていると思いますか?
MBAやケロッグ経営大学院、IMDで学んだ後、
数多くの交渉の場面に同行し、交渉成立のお手伝いをさせていただきましたが、
その中で一番大事なことはテクニックよりも「相手を知る」という事でした。
本や知識だけでテクニックを学んでも、
実践で交渉をまとめた経験は買えません。
行動経済学も同じです。
ハーバードビジネススクールの行動経済学クラスでも、
同様のことを教授もおっしゃっていました。
本で読んで、理解したような気持になって使おうとすると落とし穴もありますので、
注意が必要です。
ビジネスコーディア学講座では、こういった事もお伝えしています。